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損害賠償を請求できる相手とは?

損害賠償請求では、加害者自身を相手にすることが多いですが、加害者に資力がない場合、十分に補償がなされないことがあります。

 

そのような場合、加害者以外に責任を負う者がいれば、その者に損害賠償請求をすることができます。

 

損害賠償責任を負う者の範囲は、

 

① 加害者本人
② 運行供用者
③ 使用者(雇い主)
④ 加害者の親(加害者が未成年のケース)
⑤ 加害者の相続人(死亡した加害者に相続人がいるケース)

 

です。

 

以下、順番に解説していきます。

 

①加害者本人

まず、被害者は当然、加害者に対して、損害賠償請求ができます。

 

ただし、加害者が常に1人であるとは限りません。

 

加害者が複数いるケースでは、「共同不法行為者」として、複数の加害者が共同で損害賠償責任を負うことになります。

 

被害者は損害の全てを加害者の一人に請求することも可能ですし、加害者全員に損害を分担させることも可能です。

 

②運行供用者

車の所有者、車を使用する権利を持つ人、運転を行わせることによって利益を得る人のことを「運行供用者」(自賠法3条)といいます。

 

自動車の所有者、自動車を他人に貸した者、レンタカーの貸主などが運行供用者に該当します。

 

運行供用者は、たとえ直接自分が起こした事故でなくても、賠償責任があります。

 

この責任は、無過失責任とされ、運行供用者が以下の3つの要件を証明できない限り、責任を負うことになります。

 

・自己および運転者が自動車の運転に関し注意を怠らなかったこと

・被害者または運転者以外の第三者に故意または過失があったこと

・自動車に構造上の欠陥または機能障害がなかったこと

 

加害者に資力がない場合は、運行供用者に対して損害賠償請求をすると良いでしょう。

 

③使用者(雇い主)

加害者が業務中に故意・過失によって事故を起こしたときは、加害者を雇っている会社に使用者責任があるため、被害者は会社に損害賠償請求をすることができます。

 

加害者が正社員でなく、パートやアルバイトの場合も同様です。

 

④加害者の親(加害者が未成年のケース)

加害者が未成年の場合、責任能力があるかどうかが問題となります。

 

交通事故の判例では、10~12歳前後になれば責任能力があるとされており、責任能力がある場合は本人が責任を負い、責任能力がない場合は親や後見人が責任を負うことになります。

 

しかし、責任能力が認められても、未成年者には損害賠償額を支払うだけの資力がないことがほとんどです。

 

そのため実務上は、事故を起こしたバイクや車が親名義の場合や、親が購入代金や維持費を払っていた場合には、親に対して運行供用者としての責任を問うことになります。

 

⑤加害者の相続人(死亡した加害者に相続人がいるケース)

交通事故で加害者が死亡した場合、業務上の事故や借りた車での事故ならば、上述のように運行供用者や使用者に対して損害賠償を請求することができます。

 

しかし、加害者が自分の所有する自家用車を私用で運転していた場合は、その事故で死亡した加害者に一切の賠償責任があります。

 

こうした場合、加害者の相続人が損害賠償責任を相続し、相続人が複数いる場合、相続割合に応じた損害賠償責任を相続人ごとに負うことになります。