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ライプニッツ係数ってなに?

ライプニッツ係数は、後遺障害や死亡の場合の逸失利益を算定する際に出てきます。

 

ただ、このライプニッツ係数という言葉は、少し意味が分かりにくいので、なるべく分かりやすく解説したいと思います。

 

以下の順番で解説するので、ゆっくり読んでみて下さい。

 

・「現在受け取る金銭」と「将来受け取る金銭」ではどちらの価値が高い?

・中間利息を控除するってどういうこと?

・ライプニッツ式と新ホフマン式の違い

 

「現在受け取る金銭」と「将来受け取る金銭」ではどちらの価値が高い?

まず、ライプニッツ係数を理解する大前提として、「現在受け取る金銭」と「将来受け取る金銭」の価値の違いを理解する必要があります。

 

例えば、「現在受け取る100万円」と「10年後に受け取る100万円」ではどちらの価値が高いでしょうか?

 

答えは、「現在受け取る100万円」です。

 

なぜかというと、「10年後に受け取る100万円」は100万円の価値しかありませんが、「現在受け取る100万円」は10年後まで運用した場合の利益が上乗せされるからです。

 

仮に、100万円を5%の複利で10年間運用したとすると、10年後の価値は1,628,891円となり、約60万円も増加するわけです。

 

元金 1,000,000
利率/年 5.0%
複利運用期間 10
複利運用満期時 1,628,891
複利による増分 628,891
元金からの倍率 1.6289

 

 

中間利息を控除するってどういうこと?

ここまでで、「現在受け取る金銭」と「将来受け取る金銭」では、「現在受け取る金銭」の価値が高いことが分かって頂けたと思います。

 

上記の例では、

 

現在の100万円の価値 = 将来の162万8891円の価値

 

となります。

 

ここで気づいて欲しい点としては、将来の金銭を現時点で受け取ろうとした場合、金額を減らさなければいけないということです。

 

上記の例でいえば、将来もらえる162万円8891円を現時点で受け取る場合、100万円まで金額を下げなくてはなりません。

 

このように、将来受け取る金額から、運用して得られる利息分(中間利息)を引いて金額を減らすことを、中間利息を控除するといいます。

 

要は、中間利息を控除することによって、「将来の金銭価値」を「現在の金銭価値」に引き直しているのです。

 

ライプニッツ式と新ホフマン式の違い

中間利息の控除方法としては、単利で計算するか、複利で計算するかで2パターンあります。

 

単利とは、利息が当初の元金のみにかかる計算方法で、複利とは、元金に利息が加算され、これを新しい元金としてさらに利息が加算される計算式です。

 

単利と複利にそれぞれ該当するのが、

 

・単利 → 新ホフマン式

・複利 → ライプニッツ式

 

となります。

 

この中間利息の控除方式については裁判でも争われましたが、平成11年に東京地裁、名古屋地裁、大阪地裁が「交通事故による逸失利益の算定方式についての共同提言」を提出し、

 

・中間利息は複利のライプニッツ式で計算

・控除利率は年5%

 

としました。

 

まとめ

ここまでの議論をまとめると、

 

・逸失利益は、将来受け取る金額を現在受け取ることになるので、金額を減らす必要がある

・金額の減らし方(中間利息の控除方式)としては、複利のライプニッツ式を採用し、控除利率は5%とする

 

ということになります。

 

ここまで、長々と解説してきましたが、実際の損害賠償額の算定では、表の数字を当てはめて計算すればいいだけなので、ライプニッツ係数の意味が分からなくても全く問題ありません。

 

ライプニッツ係数に関しては、何となく理解できていればそれでOKです。